高崎だるまは日本一!だるま発祥の地、少林山達磨寺を訪ねて

横田結子

みなさんが達磨(ダルマ)と言われて思い出すのは、きっとあの赤くて丸くて凛々しい物体だろう。そう、選挙の番組とか、お店の奥の方に飾られているやつだ。

実は、そのダルマ達はほぼ全て群馬県の高崎市で生産されている。高崎市のダルマの生産量は全国の80%を占めており、ぶっちぎりの日本一である。

パッとしない県として逆に有名になっている群馬県だが、これは全国に誇れる話ではないか。

高崎市がこれほどのダルマを生産しているのには、もちろんそれなりの理由がある。高崎市の市街地から少し離れた場所に少林山達磨寺という由緒正しい禅寺があり、この寺が縁起ダルマの発祥の地だというのだ。本堂の両脇にうず高く積まれている赤いものは、もちろんダルマである。各家庭で役目を終えたダルマ達がここに集められ、毎年1月15日にこの寺で行われる「だるま供養」で燃やされるのを待っているのだ。どこか切なくなる、シュールな画である。

「だるま供養」の一週間ほど前の1月6日には「だるま市」が開かれ、全国から本場のダルマを買い求める人々で賑わう。やはり年明けには新しいダルマを買い、心新たにその年の願いを込めるのだ。(「だるま市」や「だるま供養の」詳細は少林山達磨寺のホームページからどうぞ)

この寺にぜひ訪れていただきたい穴場スポットがある。それは本堂のすぐ脇にあるダルマ資料館だ。この小さな部屋の中には全国各地から集められた様々な形のダルマ関連グッズがびっしりと展示されていて、筆者はなぜか興奮してしまう。収集好きの人にはたまらない空間であることは間違いない。

ちなみにダルマの由来をご存知だろうか。ダルマとは達磨大師(だるまだいし)という禅の開祖である高名なお坊さんのことであり、彼が修行のため9年間も座禅をしていたら手足が腐って無くなってしまったという伝説から、ダルマの人形にも手足がないのだ。けっこう壮絶な話である。

最近では若者にも興味を持ってもらうためか、様々に工夫を凝らしたユニークなダルマも登場している。たとえば、全国ゆるキャラランキングで堂々の3位を獲得した「ぐんまちゃん」とコラボした、「ぐんまちゃんだるま」なるものを見つけた(商品の詳細はこちら)。

 

他にも、まさにタイムリーなワールドカップの日本代表応援ダルマや、

こんなに可愛らしい小型だるま(1個300円)もある。小さくてお土産にぴったり。

(購入は吉田だるまホームページからどうぞ)

ダルマは日本の伝統だし、素材が紙で軽いので、海外の人へのお土産としても重宝する。筆者も以前プレゼントして喜ばれた経験がある。あげる際は「願を掛ける時に片方の目を入れ、それが叶った時にもう一つの目を入れる」というダルマの目の説明もお忘れなく。

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