旅行先でふらりと立寄った観光名所。
所蔵品の展示をざっと見て、「有名な書なのか。言われないと分からないな。第一何書いてあるか読めないし。」・・一度はこんな経験ありませんか?
こんな時、もし書いてある文字が分かったら・・先人たちの残した書、句を直接読むことが出来たら。その時代や土地、寺社、作家に対して、今と比較にならない程理解が深まると思いませんか。
古文書と言っても古代・中世・近世で解読方法は異なります。
その中でも比較的近代に多く使用されている「くずし字」の基本を知っていれば、意味が分かる優れた美術品、書の数がぐんと増えるでしょう。
身近なものでくずし字が見られるのは「小倉百人一首」・・いや、もっと身近なところではおそば屋さん、うなぎ屋さんののれん、老舗和菓子屋のお菓子のパッケージにも見ることができますね。
古文書を読むなんてその道の研究者しか出来ないのではないか・・、と思い勝ちですが、少し調べてみると一般に開かれた講座が開催されたり、解読のための字典が出版されていたりするので、私たちも学ぶ意思さえあれば習得できそうです!
では、そんなくずし字はどこでどうやって学ぶことができるのか?
まずこちらは静岡県立図書館の「くずし字解読講座」。テキストがサイト上に全て掲載されているので、じっくりと時間をかけて学びたい人にはおススメです。
でもやはりその道のプロから話を聞いて学びたい!という方にはこちらの「ワン・コイン古文書講座」。東京都公文書館にお勤めされている研究者の方が初心者にも分かりやすくその魅力を教えてくれます。
基本は掴めてきたという方は、是非「近世古文書解読字典」のようなくずし字字典を持って、名所・美術館巡りをしてください。書かれた文字を直接理解することで、その作品から伝わってくる世界は間違いなく広がるはずです。