じわじわ来てる?「地下足袋ランニング」というランニングスタイルを知ってる?

増田 吉孝

ランニングをする人、近年増えていますよね。東京マラソンが開催されるようになってからじわじわランニング人口が増え、さらに健康志向も相まって今では1000万人を超える競技人口となっているそうです。

そんなランニングに新たなカルチャーが芽生えつつあります。

それが「地下足袋ランニング」

地下足袋ランニングとは読んで時のごとく地下足袋を履いてランニングを楽しむというもの。数はまだ少ないものの、地下足袋ランナーは着実に増えつつあるようなのです。

なんで地下足袋でランニングするの?

なぜ地下足袋でランニングをするのか?それにはある一冊の本が関係しています。アメリカでベストセラーとなり、2010年に日本でも発売される事となった「BORN TO RUN 走るために生まれた」です。

BORN TO RUNはクリストファー・マクドゥーガルというランナーが「どうして私の足は走ると痛むのか?」という問いの答を探すべく人類最強の”走る民族”に出会い様々な体験をするというもの。

書籍の内容は今回は詳しく説明しませんが、このBORN TO RUNの中で語られる「裸足ランニング」という考えに共感するランナーが多く、そんな中から生まれた近年とても注目されているランニングスタイルというのが「フォアフット走法(ベアフットラン)」と言うもの。

裸足で走ると人間は自然とつま先の方から着地しようとします。その走法だと足の怪我が少なくなり人間本来の走りができる…という考えから、裸足感覚で足の前側から着地させ走る事をフォアフットランと言います。

フォアフットランで走るには専用に作られたシューズの方が走りやすいという事もあり、クッション性を極限まで無くし、つま先とかかとの高低差を無くしたシューズがフォアフットランナーに人気なのです。

ここでようやく地下足袋とつながります。地下足袋は素足に近い感覚で地面を感じる事ができ、親指も独立していて裸足感覚に近い。さらにはつま先とかかとの高低差もなく、フォアフットランをするにはもってこいなのです。

以前から地下足袋を使用していたランナーもいましたが、フォアフットラン人気にあわせてさらに利用者が増えたのは確かでしょう。

なんでフォアフットラン専用シューズを使わない?

地下足袋を愛用しているランナーによって考えはそれぞれだと思いますが、一つは地下足袋の安さにあるのだと思います。フォアフットラン専用シューズは普通のランニングシューズと同値またはそれ以上するシューズも存在します。

でも地下足袋ならホームセンターなどで1000円前後で購入ができるわけですね。毎日のように走るランナーにとっては安さは非常にうれしいわけです。

あとは「地下足袋でランニングをする」というインパクトからくる満足感によるところも大きいのかなとも思います。現在ではランニングをするための地下足袋というのも登場していて、これが結構人気なのです。

フォアフットランの熱はまだまだ収まることは無いと思いますので、地下足袋ランニングに注目するランナーというのは今後も増えていくのではないでしょうか。

※フォアフットラン/地下足袋ランは普段使っていない部分の筋肉を使うので、最初は足にかかる負担が大きいです。始める時は短い距離から徐々に慣れていくのがよいでしょう。

 

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