さて、現代にも伝わる江戸時代の奇談「本所七不思議」は続きます。
前回の記事
知る人ぞ知る江戸の都市伝説!下町に伝承する不思議な奇談・本所七不思議を巡る 【前編】
暑い夏は、背筋がひやっとする怖い話が聞きたくなりますよね。きゃ〜!と声をあげてしまう派手な西洋のホラーと違って、日本の怪談は地味ながらもじわっとくる怖さがあります。現代にも伝わる江戸時代の奇談…
追いかけても追いつけない提灯、一枚も葉が落ちたことのない木、そして美女だった故に残酷にも命を奪われてしまう娘……そんなお話をご紹介しましょう。
本所七不思議散策のお土産にぴったりな、名物のお菓子も登場します。
【5】いつまでも追いつけない「送り提灯」
提灯を持たずに暗い夜道を歩いていると、自分を導くかのように提灯の揺れる灯が目の前に。
灯を追いかけていくとふっと消えてしまう。そしてまた灯が現れるので追いかけると消えてしまう。この繰り返しでいつまでも追いつけない。
同じような怪異で「送り拍子木」(夜回りをしていると拍子木の音が聞こえてくる。振り返って追いかけても誰もいない)という話もあります。
「送り提灯」があったとされる場所
送り提灯は、墨田区大平の報恩寺付近、送り拍子木は江東橋脇、緑4丁目24付近といわれています。