敬語の始まりは日本古代にまで遡る?神事で使われていた言葉「祝詞」

湯本泰隆

世界中の言語にも「敬語」はあるものですが、日本語はとりわけこの表現が豊富でさまざまな感情を表すことができるといわれています。それ故、外国人の日本語学習者にとって、やっかいなもののひとつですが、我々日本人にとっても敬語って難しいですよね。

日本語では敬語は大きく3つに分かれています。

まずは相手そのものや行為に対しての敬意を表す「尊敬語」。例えば、「言う」という言葉は、「おっしゃる」になります。語頭に「お」や「ご」をつけるのも尊敬語にあたります。

「お」と「ご」の使い分けは意外と難しいですが、一般的に「お」は和語や訓よみする言葉につけ、「ご」は漢語、音読みする言葉につけるといわれていますが、例外もたくさんあります。たとえば外来語には就けない、一文の中でいくつもの言葉につけないなどの決まりもあります。このあたりは普段の読書や話の中で身に着けていきます。

そして、「謙譲語」は、自分がへりくだることで、相手の立場を持ち上げて敬うものです。例えば「言う」は謙譲語だと「申す」「申し上げる」「申し上げます」となります。

3ページ目 古代まで遡る敬語の始まり?

次のページ

この記事の画像一覧

シェアする

モバイルバージョンを終了