「まじ卍」とは江戸時代から使われている言葉が変化したものだった

湯本泰隆

少し前に流行った「まじ卍(まんじ)」という言葉。感情の高ぶりや、物事の程度を示す日本語の言葉で、2017年からインターネット上のSNSを中心に、主に女子中高生の間で広く使われるようになりました。JC・JK流行語大賞2017のコトバ部門にも入選しています。

筆者のようなオジサンにとっては最近の若者の流行り言葉を追っかけるだけで必死ですが、実はこの言葉、江戸時代から使われている言葉が変化したものだと知ったら、皆さんはもちろん、今まで使っていた若者たちもびっくりすることでしょう。

「まじ卍」の意味は特に定まっておらず、「本当にすごく」とか「すごく」というふうに否定的な意味としても、肯定的な意味としても使われています。

まあ、「まじヤバい」というかんじでしょうか。

地図記号で寺を表す「卍」は、古くヒンズー教や仏教でめでたい印として使われてきました。近年では単独で使われる例もありますが、この場合、「マジ」の語を強める修飾的な働きがあるとされています。

さて、「まじ」も「ヤバい」も、その言葉の使用は江戸時代にまで認められています。「ヤバい」については、以前Japaaanの記事でも紹介させていただきました。

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今回は、「まじ」について解説します。

3ページ目 1781年には使われていた「まじ」

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