大相撲では相撲が長引くと「水入り」という休憩が入る。「水入り」の規定を紹介!

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瞬発力勝負!だから長い取組みには「水入り」が

大相撲には、「神事」と「スポーツ」という2つの側面があります。

「スポーツ」という観点から見た相撲は、マラソンなどとは異なり「瞬発力」が勝負を分ける競技です。2人の力士が四つに組み合って止まっているように見えるときも、決して休んでいるわけではなく、お互いの力と力がまさにぶつかり合っている状態なのです。

そのため相撲があまり長くなると、力士は力を十分に出せない状態となってしまいます。そこで十両以上の取組みでは、4分を超えても勝負がつかない場合には「水入り」と呼ばれる「取り組みの一時中断」が入ります。

「水入り」の規定とは?

十両以上の取組みが長時間になり、力士の疲労などで勝負がつかず膠着状態となった場合、行司や審判委員の判断で「水入り」となる場合があります。

取組みの時間は、時計係を務める赤房下の審判が見ています。相撲が4分を超えた場合や両者の疲労が大きい場合、時計係審判は正面の審判長に合図を送り、審判長は手を挙げて土俵場の行司に合図します。

すると行司は、2人の力士の足の位置や組み方をきちんと見た上で両者の背中を叩き、いったん取り組みを中断して休憩するように促します。

取組みの中断中、両力士は土俵下で「力水」を受けます。取組みを再開するときには、行司は2人の力士の足の位置、組み方などを水入り前と同じ状態に再現させてから、取組み再開の合図をします。

しかし最初に水入りが入った時点で、力士は双方ともかなり疲れていることがほとんどです。そのため再開後にまた取組みが長くなり、「2度目の水入り」とならざるを得なくなることもあります。

その場合は審判の協議の上でその2番後に、取組みがあと2番しか残っていない場合は1番後に「取り直し」をすることと決められています。

それでもまたまた水入りとなってしまった場合は「引き分け」となるのですが、このパターンは1974(昭和49)年9月場所での二子岳と三重ノ海の取組みを最後に、40年以上起こっていません。

3ページ目 幕下以下で相撲が長引いたらどうなるの?

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