日本人に馴染み深い昆虫、トンボ。童謡の影響もあり、秋のイメージで思い浮かべるくらいトンボは季節の昆虫であるかと思います。
現代でも密接な関わりのあるトンボですが、実は古代からトンボの存在は認知されていました。
ということで今回は日本人とトンボの関わりを古くから紐解いてみたいと思います。
神話時代からトンボとの関わりが!
先述した通りトンボは古代から馴染みがあり、それは神武天皇の頃からありました。
『日本書紀』によると山頂から日本を一望していた神武天皇は、「この国はトンボの交尾のような形をしている」と言いました。
トンボは古くから秋津(あきつ)と呼ばれており、先ほどの神武天皇の発言によって日本の異名『秋津洲(あきつしま)』の由来になっています。
あの雄略天皇もトンボと馴染みが!
また雄略天皇もトンボに馴染みがありました。『古事記』によると雄略天皇が吉野宮へ行き、狩りをしようとしていました。
そして、自ら射るために獲物を待っているとアブに腕を噛まれてしまいます。その瞬間にトンボがアブを食べてどこかへ飛んで行ってしまいました。
その様子を見て雄略天皇はトンボの功績を称えて日本を『蜻蛉島(あきつしま)』と名付けました。
この雄略天皇のエピソードからトンボを「勝ち虫」と呼ぶようになり、縁起の良い虫として多くの人に影響を与えるようになります。
2ページ目 戦国時代になるとトンボのある動きが好まれ人気に!