岡田斗司夫さんの講演動画が面白いのでよく見たりするんですが、その中でよく「ポスト・イット」なる言葉が出てきます。最初は「何それ?」とか思ったんですが、要するに、付箋のことであります。「ポスト・イット」とは、最初の糊付き付箋として発売された商品の名前。アメリカの化学メーカー3Mが、1980年に発売しました。で、それが世界中に広がった、と。
広がる過程で他のメーカーも参入するようになり、やがて名前も商品名の「ポスト・イット」から「付箋」がより浸透するようになります。
岡田さんは「ポスト・イット」を手にしながら「これ、年代によって呼び方が違うんだよね」みたいなことを言ってました。
今となっては、何となく和な名前と存在感を放ってるようにも感じる、付箋。こんなところにも「便利なものはすぐ取り入れ、のみならず和風化してしまう」という日本文化の特質が反映されてるのかも知れません。
そして、そんな「和風化」をさらに推し進めるようなアイテムが、最近登場しました。「ロール・ナ・フセン」です。
文具メーカーのヤマトさんが発売した「ロール・ナ・フセン」は、名前の通りロール状の付箋。それだけなら和風でも何でもないですが、印刷されてるのが「おばけ」や「ごろごろさま」、「みつ豆」など、実に懐かしいテイストの和柄。
和雑貨のブランド「濱文様」とコラボすることで仕上げられたデザインは、本来は実用品以外の何ものでもない付箋を、見てるだけで楽しくなるアイテムに生まれ変わらせています。
「ロール・ナ・フセン」、普通にお気に入りの柄を愛用するのはもちろん、用途ごとに柄を変えてみるのも楽しいかも知れません。怒り関係のメモには「ごろごろさま」を使うとか。言えないような関係のメモには「おばけ」を使うとか。そんな小さな楽しみ方もまた、「和」の心なのかも知れません。