まるで漆工芸のように昆虫標本を装飾する樋口明宏さんのアート作品に心惹かれる!

Japaaan編集部

日本では、昆虫は古くから重要なタンパク源として食糧としてきました。大正時代の調査では55種もの昆虫が食用として消費されていたそう。現代でもイナゴを佃煮などにして食べる地域は少ないですが存在します。

大正時代は50種以上もの昆虫を食べていた!?日本の昆虫食の歴史をたどると驚くべき実態が

最近、昆虫食が世界的に注目されているのを知っていますか?今後の世界的な人口増によって、食糧の持続的な確保が難しい状況に陥った際、タンパク質を豊富に含む昆虫の摂取が不可欠と見られているそうなんです。…

そんな昆虫と日本の伝統アートを融合させた、とてもユニークなアート作品がありましたので紹介します。紹介するのは、昆虫の標本に絵を描きこんだ樋口明宏さんの作品たちです。

なんでしょう!このカッコよさは。黒光りしたクワガタはまるで漆工芸のよう。その上に蒔絵を施したかのような、日本の伝統工芸を彷彿とさせる作品です。

クワガタの表面には家紋に加えて、日本画テイスト溢れるモチーフがとても緻密に描きこまれています。クワガタの他にもゴキブリ系の昆虫にも同様の装飾が描きこまれて、なんとも不思議な作品の数々。

樋口明宏さんはこれらのような作品の他にも、蛾の羽にイラストや日本画のような装飾を施した作品も手がけています。こちらもとても緻密な描きこみでとてもユニークな作品。

これらの装飾はスコープを使って描いているそうです。

樋口明宏さんの作品は一言に”綺麗な作品”として片付けることのできないメッセージが込められているような印象も受けます。標本化された昆虫とそれを観察する人間との関係をブラックユーモア的に皮肉っていたりもするのでしょうか?

とにかく心惹かれる作品です。MIKIKO SATO GALLERYのサイトではこの他にも多くの作品が展示されていますので、気になった方は是非チェックしてみて下さい!

画像:MIKIKO SATO GALLERYより

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