狐の嫁入りをストーリー仕立てで描いた江戸時代の作品「狐廼嫁以李」が面白い!

Japaaan編集部

「狐の嫁入り」という言葉を聞いたことはありますか?古くから日本の各地に伝わるもので、夜にいくつもの怪火を見た時に、その灯りが嫁入りの提灯行列のように見えることから、このような現象を”狐の嫁入り”と呼んでいました。また、怪火を狐火と呼んだりもします。

このような言い伝えが元と思われる「狐の嫁入り」に関連した伝承や伝説なども各地に存在します。また、晴れているのに雨が降っている天気雨の状態を「狐の嫁入り」と呼ぶこともありますが、これは、天気なのに雨が降るという不思議な状況まるで狐に化かされているように感じることからきています。

江戸時代、「狐の嫁入り」の言い伝えはさまざまな書物や日本画の題材にもなっており、葛飾北斎や歌川広重も「狐の嫁入り」を題材にした作品を手がけています。

今回は「狐の嫁入り」を題材にした江戸時代の日本が作品から、橘岷江(たちばなみんこう)が明和2年(1765年)に描いた「狐廼嫁以李(きつねのよめいり)」を紹介します。

橘岷江は、京都で縫箔師として活動していた時代を経て、江戸に移り絵師としての活動を行いますが、それほど多くの作品は残していないようで、情報も少ない人物です。代表作には「彩画職人部類」があり、この作品はまた改めて紹介したいと思います。

2ページ目 狐の嫁入り前後を時系列に紹介した「狐廼嫁以李」

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