ここ数年で一気に認知されてきた感のある「プロジェクションマッピング」。プロジェクションマッピングとは、実際にある建物などに対して映像を投影させることで、現実世界だけでは表現できない幻想的な空間を創り出す映像手法です。
そんなプロジェクションマッピングを、歌舞伎の舞台演出に用いるプロジェクトが立ち上がりました。現在クラウドファンディングで支援を募っているのが、市川海老蔵さんの特別公演「源氏物語」です。
本プロジェクトでは、集まった支援金をプロジェクションマッピングを舞台演出に用いる費用として使用する予定。28日現在ですでに支援金額は10,000,000円を超えています。
今回クラウドファンディングを通してプロジェクトを立ち上げた理由には、歌舞伎ファンが減りつつある現在、これまでの歌舞伎ファンはもちろんのこと、まだ歌舞伎を観たことのない人に対しても楽しんでもらいたいという思いがあるそうです。
今回のプロジェクションマッピングを用いた公演のタイトルは「源氏物語 第二章 〜朧月夜より須磨・明石まで〜」で、須磨・明石が舞台となります。前半は朧月夜と光源氏の恋をオペラと歌舞伎で、後半は能と歌舞伎のコラボレーションを軸とした舞台に。
プロジェクションマッピングを用いた具体的な舞台演出方法はこれから作り上げていく段階だそうですが、四季折々の表情をプロジェクションマッピングで視覚的に美しく表現するなどを例に上げています。
プロジェクションマッピングという言葉が一般的に知られるようになってきてからは、舞台演出やアート表現方法に利用されることがかなり増えてきました。本プロジェクトのように日本の伝統芸能分野においても新しい技術を取り込む動きが広まっていくことを期待したいですね。