歴史ある「武蔵総社」
「武蔵総社」と呼ばれる大國魂(おおくにたま)神社は、京王線の「府中」駅、又はJR南武線の「府中本町」駅からどちらも徒歩5分と、アクセス良好な立地の神社です。
この神社にお祀りされている「大國魂大神」は、出雲大社にお祀りされている「大国主大神」と同じ神様です。「いなばの白うさぎ」のなど逸話でも知られる、七福神の1柱の「大黒様」と混同・習合されているため、こちらの呼称の方が馴染みがあるという読者も多いでしょう。
この神社の創立は、景行天皇41年(西暦111年)とのこと!何と1900年もの歴史を誇る伝統ある神社で、元々は武蔵国造(むさしのくにのみやつこ)が奉仕していました。その後の「大化の改新」により、この土地には「武蔵国府」が置かれることになり、神社への奉仕は国造に代わって国司が行うこととなりました。
「武蔵総社」と呼ばれている理由は、武蔵国の国司がこの神社へ奉仕することになった際に管内の神社の祭典を行う便宜上、ここに武蔵国の神社を集めて祀ることにしたことに由来しています。
これだけ大規模で歴史もある神社ですから、日本史の教科書に名を連ねるような権力者達からの崇敬も集めていました。鎌倉時代には北条氏・足利氏などに崇敬され、また徳川家康によって江戸幕府が開かれると「神領地五百石」が寄進されました。
その後、明治維新の際に「準勅祭社」となり、明治7年に「県社」、明治18年には「官幣小社」とされています。
3ページ目 まだ新しい裏門の鳥居と広大な境内、そして「宝物殿」