アナログカルチャーふたたび。
東京都渋谷区の西武渋谷店で、2017年8月2日(水)〜8月14日(月)まで開催される、大ラジカセ展~shibuya extra【since1968】~をご紹介します。
1968年。ラジカセと西武渋谷店は同じ年に誕生しました。50年の時を経て、渋谷の箱とアナログの箱がコラボレーション。100台を超えるラジカセと500本以上のカセットテープが、渋谷西武で一同に会します。
ラジカセとは、日本で誕生したラジオとカセットテーププレイヤーのアナログ合体家電。もともとは別のものだったラジオとカセットテープを合体させて、ラジカセという新たなプロダクツを生み出し、さらにカタカナで省略してしまったネーミングも含めて実に日本的な電化製品です。
デジタル全盛の今、カセットプレイヤーを見たことがない世代も少なくありませんが、カセットテープにブームの兆しがじわり見え始めています。2015年には中目黒にカセットテープ専門店「waltz」がオープン。新譜をカセットテープでリリースするアーティストも増えています。
同展は、ラジカセにノスタルジーを感じる世代だけでなく、若い世代もラジカセを見て触って体験することができる展覧会。日本随一のラジカセ・家電収集家である松崎順一氏が監修し、第1号機である「AIWA TPR-101」をはじめ、選りすぐりのヴィンテージラジカセがずらりと並びます。スタンダードなものからオーバーデコレーションなラジカセ、バブル期に生産されたバブカセまで、アナログの楽しみがいっぱいの展示です。
展示ではクリエイターによるオリジナルカセットアートやコレクションも紹介されます。音だけでなく、思い出や時代も記録するメディア。そういえば、昔のパソコンにはカセットテープを記憶媒体とするものありました。
日本初のオーディオ家電、ラジカセからスタートした文化はヒップホップ、カセットマガジン、ラジオの深夜放送など、さまざまなカルチャーへと発展していきました。会場では、ラジカセ無くしては生まれなかったであろうカルチャーの数々も紹介されます。
ラジオはアプリで聞けるし、音楽はダウンロードやストリーミングで楽しむ現代で、あえてアナログの中にある豊かさや楽しさを発見する展覧会。この夏、ぜひともチェックしておきたいイベントです。
大ラジカセ展~shibuya extra【since1968】~
会期:2017年8月2日(水)〜8月14日(月)
開場時間:月~土 午前10時~午後9時 日・祝 午前10時~午後8時
会場:西武渋谷店A館7階=特設会場
入場料金:一般・大学生500円(税込)・高校生以下無料