日本だけに留まらない、抹茶味の人気
スーパーやコンビニ、デパ地下などを覗くと、季節を問わずいたる所に「抹茶味」のお菓子や飲み物が並んでいます。最近では祇園辻利が抹茶量2.1倍の抹茶アイスを発表したり、タリーズコーヒーから見た目も美しい抹茶ラテを発売したりと、抹茶スイーツ人気は衰えることを知りません。
祇園辻利の本気!抹茶量2.1倍という抹茶量の限界に挑戦した抹茶アイスが新発売
ふわぁ可愛らし〜っ!タリーズコーヒーが桜テーマのインスタ映えする限定メニュー発売
ようかんやどら焼きなどの和菓子はもちろん、ロールケーキやクッキーなどの洋菓子、アイスクリーム、抹茶ラテに代表されるカフェのドリンクメニューなど、抹茶味は既に日本の定番風味の1つとなっています。
その人気は日本人の間だけに留まらず、海外にまで広がりを見せていて、アメリカのニューヨークでは「抹茶カフェ」が流行、東南アジアでも料理に抹茶が使われるようになっています。
美味しいだけでなく、健康にも良い
ここまで人々の心と胃袋を掴んで離さない、抹茶味の魅力とは、一体何なのでしょうか?
その最大の理由は「健康に良く、美味しいから」。
緑茶の健康への効果については、昔から様々な研究が行われています。「風邪の予防に良い」「ダイエット効果がある」「老化予防」など、どこかで耳にしたことがあるという方も多いでしょう。
抹茶は、煎茶などの茶葉と違ってお茶そのものが粉末状になっており、お茶の成分を丸ごと食べられることが特徴です。
お茶には、ビタミンやカリウムなど、健康に良い成分が豊富に含まれていますが、ビタミンAやビタミンEなどは脂溶性ビタミンのため、熱湯で抽出して成分だけを飲む煎茶では、ほとんど摂取できません。その点、茶葉をいただく抹茶は、これらの成分を丸ごと逃さず摂ることができるというわけです。
しかし、ただ健康に良くても美味しくなければ、人々の胃袋をガッチリと掴むことはできません。実は、抹茶には健康に良い成分だけではなく、美味しさアップの成分も多く含まれているのです。
画像出典:写真素材 足成
抹茶には、旨味成分の「テアニン」が、他のお茶と比較して豊富に含まれています。お茶の原料となるチャノキの根で作られたテアニンは、茎を通って葉に蓄積されますが、葉が日光に当たることで渋味の成分「カテキン」に変化します。抹茶は、「カテキン」をあまり生成しないように、一定期間黒い覆いをかけて日光には当てず栽培されるので、渋味が抑えられるのです。
画像出典:写真素材 足成
「渋味」と「旨味」に「甘味」も加わり、より深みのある絶妙な味わいを実現させ、更に健康にも良さそうな抹茶味のお菓子やドリンク。お菓子の味を選ぶ時に「今日はどの味にしようかな?」と迷ったら、抹茶味を選ぶ人が増えている理由も、納得ですね。