日本の朝を彩ってきた定番食のひとつに「干物(ひもの)」があります。もしかしたら、コレがないと始まらない!という人も多いかもしれません。それはなんといっても炊きたての白いご飯に一番似合うからだし、これからも不変でしょう。
・・・と言いたかった干物なんですが、なんとこのほどディナー向けフランス料理に変貌したということを知り、さっそく調べてみました。
干物界の「現状をひっくり返したい」という大胆なコンセプトのもと、大正元年創業の歴史ある静岡県沼津市の水産加工業「有限会社ヤマカ水産」と、フランスシュバリエ勲章を受章したフランス料理の名シェフ増井靖丈氏がタッグを組み、今までにない革新的な干物 「パンにもhimono」 をテーマに発展したのが今回企画された「ペッシュール」というシリーズ。
「ペッシュール(Pecheur)」はフランス語で漁師の意味だそうで、「干物をハレの日(特別な日)に食べてもらいたい」という思いが強く込められています。ですので干物となる魚は、高値のため通常はほとんど使用されない高級魚なんです。また商品のすべてに野菜やフルーツを主体とした季節のソースがついてくるというサービスもあり、楽しみも倍増!
そもそも干物というと一般的には魚焼きグリルによる調理がまず思い浮かびますが、この「ペッシュール」はフライパンひとつでOK。干物は意外に手間がかかるため、そうした理由でなかなか触れることがなかったという人にもオススメです。
簡単に作れるうえに、従来のご飯だけでなくパンやワインにも合うというのはかなりの満足度です。素材と味にこだわり抜いた「ペッシュール」は、私たちが知る和食の伝統的な干物であると同時に、ディナーの主役であるフランス料理が融合した「himono」でもあるのです。
上記の画像は順に高級魚シマアジに初夏の素材のトマトのソースを合わせた「シマアジのミックスハーブ風味」と、そしてこちらも高級魚、天然の静岡産金目鯛を使用した「金目のシトラス風味」(いずれも半身1枚2500円)です。こうして見てもフランステイスト一辺倒になるのではなく “日本の高級食材” という点がしっかりアピールされていますね。
これらの他にも種類は豊富で、富士山サーモン、カマス、真鯛、サワラなど、見ただけで食欲が増してくる食材ばかり。味や鮮度の高さは言うまでもなく、ビジュアルもとても美しいのは高ポイントです。
昔ながらの和の朝食というイメージが強いので、なかなか他のスタイルが想像できなかった干物ですが、温故知新とも言える試みによってディナー向けというベストな形で表現された今回の「himono」。これを機に今まで干物に馴染みがなかった方にも、ぜひこの最高の形を味わっていただきたいですね。
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