太平洋戦争後、約30年目に生還した小野田旧陸軍少尉の史実を元に描かれた映画『ONODA 一万夜を越えて』が、いよいよ日本公開されます。
1945年に終戦を迎えた日本。しかし、終戦を知らされないまま約30年間、フィリピン・ルバング島で秘密戦の任務を遂行し続けた実在の人物・小野田寛郎さん。
小野田さんが発見され日本へ帰還を果たした際には、大きなニュースとなりました。当時の報道の様子を記憶している方も多いことでしょう。
『ONODA 一万夜を越えて』は、フランスで出版された小野田さんの30年間を描いた「ONODA 30 ans seul en guerre」(著:Bernard Cendoron)を原案に映画化。忠実を元に描いた、壮絶で孤独な日々と戦った一人の男の人間ドラマです。
日本人キャストは全てオーディションにより選考され、カンボジアで約4ヶ月間、臨場感あふれるシーンを撮影することに成功。ほぼ全編が日本語のセリフで紡がれている異色の国際共同製作映画です。
小野田さんの青年期を遠藤雄弥さん、成年期を津田寛治さんがそれぞれ演じます。監督はフランス・パリ出身のアルチュール・アラリさん。
本作は日本上映に先駆けて、カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門のオープニング作品として上映され、話題に。この反響を受けて、10月8日(金)から全国公開が決定しました。
ストーリー
終戦間近の1944年、陸軍中野学校二俣分校で秘密戦の特殊訓練を受けていた小野田寛郎は、劣勢のフィリピン・ルバング島にて援軍部隊が戻るまでゲリラ戦を指揮するよう、命令を受ける。
「君たちには、死ぬ権利はない」出発前、教官から言い渡された最重要任務は“何が起きても必ず生き延びること”。
玉砕は決して許されなかった。しかし彼を待ち構えていたのは、ルバング島の過酷なジャングルだった。
食べ物もままならず、仲間たちは飢えや病気で次々と倒れていく。
それでも、小野田は生きるために、あらゆる手段で飢えと戦い、雨風を凌ぎ、仲間を鼓舞し続ける。
必ず援軍が来ると信じて_。
映画『ONODA 一万夜を越えて』は、2021年10月8日(金)から全国上映されます。