全長約7メートル絵巻も!葛飾北斎の名品ぞろい「THE北斎 ―冨嶽三十六景と幻の絵巻―」展が開催

Japaaan編集部

東京都墨田区の「すみだ北斎美術館」で、「THE北斎 ―冨嶽三十六景と幻の絵巻―」展が開催されます。

昨年に生誕260周年を迎え、今年の5月28日からは映画「HOKUSAI」も公開され、その画業が世界的に評価され続けている絵師・葛飾北斎。本展では、すみだ北斎美術館が所蔵する二大名品「冨嶽三十六景」シリーズと、開館記念展で約100年ぶりの再発見として話題となった幻の絵巻「隅田川両岸景色図巻」を中心に、人気の高い北斎作品約100点を一堂に展観します。

今回はじめて「冨嶽三十六景 山下白雨」のバージョン違いを並べて展示、また北斎の錦絵「桜に鷹」等の版木を使用した火鉢を初公開するなど、見どころの多い展覧会となります。

錦絵「桜に鷹」と、その版木を使用した火鉢を一緒に展示

錦絵「桜に鷹」の制作に使われたとみられるオリジナルの版木を使用した〈葛飾北斎「桜に鷹」ほか四面版木火鉢〉を、今回ともに展示します。〈葛飾北斎「桜に鷹」ほか四面版木火鉢〉は、本展が初公開となる資料です。北斎の一枚摺りの錦絵の版木自体、極めて珍しく、資料としても大変貴重です。

北斎を代表する三大錦絵シリーズ「冨嶽三十六景」、「諸国瀧廻り」、「諸国名橋奇覧」

北斎を代表する三大錦絵シリーズ「冨嶽三十六景」(全46図)、「諸国瀧廻り」(全8図)、「諸国名橋奇覧」(全11図)を前期・後期にわけ全て展示します。各シリーズの全貌をご覧いただくとともに、1つの主題を多様なパターンで描き分けた北斎の発想力と筆力を紹介します。

「冨嶽三十六景 山下白雨」摺りの状態が異なるものや変わり図の比較(前期展示)

初摺に近い「冨嶽三十六景 山下白雨」(左上)は、とくに右下の雷がシャープな線で鋭く表現されています。初公開する変わり図(左)は、山裾に松林が加えられています。

全長約7メートルの絵巻 「隅田川両岸景色図巻」

「隅田川両岸景色図巻」は約7mの北斎肉筆の巻物です。約100年に及び行方不明でしたが、2015年に墨田区が取得し、現在はすみだ北斎美術館で所蔵しています。両国橋付近から新吉原へ向かう隅田川両岸の風景と、新吉原における遊興の様子が描かれています。すみだ北斎美術館での展示は2016年以来5年ぶりです。前期・後期で巻替えを行い通期で展示します。

「THE北斎 ―冨嶽三十六景と幻の絵巻―」展は、2021年7月20日(火)~9月26日(日)の期間で開催されます。※前後期で一部展示替えあり

 
この記事の画像一覧

シェアする

モバイルバージョンを終了