1つの池を北極星とし、残りの7つの池を北斗七星に見立てている忍野八海。それぞれに、異なる8頭の竜王が祀られ伝説が残る神秘的なパワースポットです。
神秘的な力を感じるためにも、第一霊場の池から第8霊場の池まで巡ってみてくださいね。
忍野八海の起源については、ぜひ【前編】をごらんください……
8頭の竜王が棲む神秘のパワースポット!霊峰・富士の水が湧きいでる忍野八海は北斗七星の形【前編】
日本一の霊峰・富士山を水源とする、8つの湧水池が集まった忍野八海。江戸時代は、富士山に入山する前に、身を清めるために人々が訪れる巡礼地でした。「出口池」を一番霊場とし、8つの湧水池を巡る「八海…
8つの湧水池とそれぞれの竜王と伝説
忍野八海の8つの池には、それを守る8頭の竜王と伝説があります。
一番霊場:出口池
ほかの池から離れている最も大きい池。ほかの7つの池から離れているため、北極星に見立てられている。
この出口池の水で穢れを祓い、水を携えると無事に登山ができるといういい伝えがある。
祭神:「難陀竜王(なんだりゅうおう)」。国を守り最適な季節に雨の恵みを施す竜王。
二番霊場:お釜池
一番小さいながらも、とても深くて水量が豊富。釜の中でお湯が沸騰するように水が湧き出すことから「お釜池」の名前を持つ。
池のほとりに住む、父と美しい姉妹。ある日、妹が洗濯中に池から出てきた大きなガマガエルに水中に引きずり込まれてしまう。いくら探しても遺体は見つからず、父と姉は池のほとりにとどまり妹の冥福を祈りながら暮らした……という悲しい話が伝わる。
祭神:「跋難陀竜王(うぱなんだりゅうおう)」。難陀竜王と共に国を守る。
三番霊場:底抜池
魚や水草までよく見える素晴らしい透明度の池。一番、昔の風景を保っている。正確な深さはわからないそう。
ここで洗い物をする際に、食器や野菜を落とすと渦に巻き込まれ消えてなくなることから、神の怒りをかうと恐れられている。失ったものが隣のお釜池に浮かび上がることも度々あった。
祀られているのは「娑加羅竜王(しゃがらりゅうおう)」。請雨法の本尊として古来より信仰を集める。