ニュースで耳にする「勲章」日本にはどんなものがあるの?
2019年12月27日、同年11月29日に亡くなった中曽根康弘元首相に「大勲位菊花章頸飾(だいくんいきっかしょうけいしょく)」が授与されることになったというニュースが報道されました。
また同日、アフガニスタンで銃撃され亡くなった医師の中村哲さんに、内閣総理大臣感謝状と「旭日小綬章(きょくじつしょうじゅしょう)」とが贈られたことが報じられました。
どちらも日本の勲章ですが、このようにニュースなどでその名前を耳にすることはあっても、どういう人にどのような基準で授与されるものなのか、私たちにはあまり馴染みがないですよね?
中曽根元総理大臣に贈られた「大勲位菊花章頸飾」
中曽根元総理大臣に贈られた「大勲位菊花章頸飾」は、日本では最高位の勲章で、受章者の多くは天皇・皇族・長年内閣総理大臣を務めた者・外国の国家元首などです。
その授与基準は
「大勲位ニ叙セシ者ニ特別之ヲ賜フ(宝冠章及大勲位菊花章頸飾ニ関スル件2条1項)」
とされていて、1876(明治9)年に制定された大勲位菊花大綬章の受章者に同時に授与される場合と、既に大勲位菊花大綬章を受章している者に加えて授与される場合があります。
その名のとおり日本の勲章の中で唯一「頸飾(首飾り)」の形状をしていて、全てのパーツが22金で作られ、製造原価もとても高いのだとか!
天皇・皇族・外国の国家元首以外は中曽根氏のように没後受章が多く、一般人で生前に授与された人はたったの6名です。
2ページ目 アフガニスタンで亡くなった医師・中村哲さんに贈られた「旭日小綬章」