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大奥のダークサイド…歌舞伎役者との密通を疑われ流罪となった江戸城大奥の女中「江島」

大奥のダークサイド…歌舞伎役者との密通を疑われ流罪となった江戸城大奥の女中「江島」

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2018/09/12

大奥というと、女ばかりの世界。側室やキャリア組として華やかに暮らす女性がいる一方で、地味に暮らす女性もいたのです。

江島・生島事件で高遠(長野県)に流罪になった江島もそうでした。7代将軍・家継のとき、月光院に仕えていた大奥女中の江島が、山村座の役者・生島新五郎と密通したといわれる事件です。

間部詮房や新井白石に対して反感がある人の存在が、この事件に大きく関わっていたといわれています。江島が大奥に生島を連れ込んだという噂も広められたようですが、実際のところは大奥の出入りは厳重に管理されていたので、連れ込むことは不可能だったとか。江島は高遠に流罪、生島も三宅島(東京)に流罪、山村座はなくなりました。

さて、正徳4年(1714)に高遠に流されてからの江島はどうなったのでしょうか。高遠城下の囲み屋敷から出ることができず、朝晩二食のほか、お茶だけ。話し相手は、下女だけ。たばこやお菓子も禁止されていました。

江島が暮らす部屋は、南側にある8畳間ひと部屋です。一応縁側と風呂場とトイレはついているものの、格子戸がはめられているし、牢獄といってもいいくらい。大奥での暮らしと、全く違う暮らしを強いられ、さぞかし苦痛だったことでしょう。彼女はここで、61歳で生涯を終えています。

2ページ目 将軍の死去後も側室は簡単に実家には戻れない

 

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