観覧無料!紅葉の見頃にぴったり、江戸時代の人々の植物への関心に迫る企画展「江戸の花だより」

増田 吉孝

関東地方では紅葉が見ごろの季節になりましたが、今時期にぴったりな企画展を紹介します。11月18日(土)から国立公文書館で開催される「江戸の花だより」です。

本展では、江戸時代に描かれた植物図譜を中心に、園芸書や名所図会なども同時に紹介。図譜(ずふ)とは今でいう図鑑のようなもの。植物に関連した貴重な書物を介して、江戸時代の人々が植物に対してどのように関心をもっていたのかを探れそう。

『庶物類纂図翼』(しょぶつるいさんずよく)

幕臣の戸田祐之(とだすけゆき)が描いた薬草類の写生画集。安永8年(1779)に幕府へ献上され、本草書である『庶物類纂』(稲生若水・丹羽正伯編)の参考図録として有用であるとの意味から、この書名が与えられました。

『古今要覧稿』(ここんようらんこう)

幕臣で、書家・歌人・国学者・蔵書家としても知られる屋代弘賢(やしろひろかた)が編纂した百科全書です。和漢の文献から関連する記事を抄出し、必要に応じて絵図や解説を加えています。

『江戸名所図会』(えどめいしょずえ)

江戸および江戸周辺地域を対象とした絵入り地誌です。編者は江戸神田の町名主の斎藤家父子三代(長秋・莞斎・月岑)で、挿絵は長谷川雪旦が描いています。

国立公文書館では定期的に、このような面白い視点から日本の歴史を探る企画展を開催しており、これまで同様、今回も無料で観覧ができます。紅葉の見ごろに合わせて開催される本展、国立公文書館は皇居の近くにありますので、合わせて周辺の紅葉を楽しんでみてもいいかもしれませんね。

企画展「江戸の花だより」は平成29年11月18日(土)〜12月22日(金)の期間、国立公文書館でかいさいされます。入場は無料。

 

展示会情報:国立公文書館

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