最後まで大切に使う。江戸時代からの伝統技術”裂き織り”で着物などを再利用したスニーカー「KUSKA」

Japaaan編集部

江戸時代から伝わる伝統技術の裂き織り。着物としては傷んでしまった布を裂いて織込み、布地をリユースして作られる、モノを大切にする日本人の心から生まれた織物です。

京都・丹後でオールハンドメイドにこだわった商品を製織・販売するブランド「KUSKA」が作った、手織り独特の風合いを持つ裂き織り布を使った「KUSKA 裂織スニーカー」。履き心地とクオリティを守るため、生産はすべて国産にこだわり、布地の製織、靴の製作はすべて職人の手仕事で仕上げられています。

アッパーの裂き織りは、織り機から開発して製織された耐久性のあるオリジナルの生地を使用しています。ポコポコとした立体的な風合いは裂き織りならではのもの。

職人の手作業で丁寧に布を裂き、熟練の職人がバランスを取りながら手織りで織り上げる布地。1日に織れる量は、スニーカー5足分に当たる50cm程度なんだそうです。

職人が織り上げた生地は、裂き織りの風合いを活かすため、170年前のスニーカーの基本製法「バルカナイズ製法」で、スニーカーに仕上げられます。

ゴム底と靴本体を接着し、硫黄を加えた釜で熱と圧力をかける製法ができる工場は、日本国内では3件だけといわれています。今回は、広島・府中にあるスピングルカンパニーで、靴職人が一つ一つ仕上げました。

こだわりがいっぱいのスニーカーができるまでのプロセスには、多くの人の手間ひまが詰まっています。イラストも味わいあって素敵です。

男女兼用で履けるスリッポンタイプのスニーカーは、ベーシックなブラック・ネイビー・丹後ブルーの3色展開。サイズ展開は23cm~27cm(1cm単位)、49,680円(税込)で、KUSKA 京都・烏丸三条店、KUSKA WEB SHOPで販売中です。

1972年をピークに生産量が激減し、45年間で30分の1にまで減少している丹後ちりめんの生産量。KUSKAは産地で布地から消費者が手にする最終形態になるまでを生産することで、これまでになかった価値を世界中に発信し、新たな価値を提供しています。衰退する産業を支えつつ、昔の技術を現代のスタイルに活かす、とっても素敵な活動です。

SAKIORI SNEAKER Spingle move「バルカナイズ製法」| KUSKA(クスカ) 京都丹後

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