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昼見世も夜見世もあるんです。江戸時代の遊女の1日はどんなスケジュールだったの?
遊女の一日は朝帰りのお見送りから始まる
遊女の1日は、朝帰りする客の見送りから始まります。見送ったら、待ちに待った二度寝の時間です。午前10時頃に遊女が次々と起きてきて、朝風呂や朝食をすませたら、化粧をしたり髪を結ってもらったり。
昼見世が始まる九ツ(正午頃)までは、フリータイム。遊廓から出ることはできないので、三味線などの稽古事に励んだり、読書したり、おしゃべりを楽しんだり、客への手紙を書いたりして過ごしました。九ツ(正午頃)から七ツ(午後4時頃)までは、昼見世です。張見世にでて客を待つのですが、夜見世と比べると客も少ないので、ひまなことが多かったようです。
遊廓のメイン・夜見世の始まり
昼見世が終わったら遊女たちは張見世から引き揚げ、夜見世に備えての身支度です。暮れ六ツ(日没の頃)になると、夜見世の始まり。客も多く賑わい、遊女が吸いつけ煙草で客を誘うこともあったようです。この吸いつけ煙草というのは、自分が一服した煙草を張見世の格子の隙間から見物客に振る舞うこと。煙草の買い置きもないので、切れてしまったら禿(かむろ)に買いに行かせていたそう。
夜見世の始まりを知らせるのが、清掻(すががき)でした。三味線によるお囃子で、当番の振袖新造などが交代で務める清掻は、夜だけ行われました。張見世も大行灯がが灯され、遊女たちの美しさがより際立ちます。夜が深まるにつれて、遊廓はいっそうにぎわいを増していきます。
客がついたら二階の座敷に上がり、客と対面します。酒宴になることもあれば、床急ぎといって、すぐに寝床に向かうこともありました。廻しをとった遊女は、同じ時間帯に複数の客を相手にしなければいけません。「後でくるから待っていておくんなんし」と言いつつ、一晩中客を放っておくこともあったとか。
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