全国各地の工芸品や、現代のライフスタイルに溶け込んだデザインの商品を販売する中川政七商店。昨年の2016年に300周年を迎えた同ショップが「三百周年記念商品」として販売しているペンケースがとても素敵だったのでご紹介します。
紹介するペンケースは見た目も涼しげで美しい丸みを帯びた行李(こうり)のペンケースです。
行李(こうり)という工芸をご存知でしょうか?竹や柳などを編んで作る葛籠の一種で、江戸時代には飛脚が配達物を入れたり、商いの道具や商品を入れたりする箱として使われていました。
現在では使用されることが少なくなりましたが、昭和時代あたりまでは荷物を入れておく箱として行李を使っていた家庭もあるのではないでしょうか。
この中川政七商店のペンケースは材料にコリヤナギを使った"柳行李"のペンケース。柳行李は、コリヤナギの樹皮をはいで樹液を水洗いで落としたあと、天日で乾燥させた白柳(しろ)と呼ばれる柳を使って作られています。
使用している柳は職人自らが育てたものだけを使用しているのだとか。柳の丸木は継ぎ目や角がないためペンの保護にもぴったり。天然素材を使用しているので使い込んでいくと、あめ色になりつやも出てきます。
非常に手間がかかった作業を経て作られており、その分、丈夫で美しい仕上がりとなっています。丸みを帯びたフォルムを実現するための技法は行李のお弁当箱でよく使われいるもの。この丸みがペンケースをより一層美しくしていますね。
中川政七商店 三百周年記念商品の「兵庫 豊岡 柳行李 ペンケース」は¥32,400(税込)で販売中です。