人気絵師が描いた絶景!広重、北斎、国芳らの絶景作品でお江戸を空想旅行「江戸の絶景~雪月花」開催

増田 吉孝

1月29日まで、歌川広景にスポットをあてたとても珍しい展覧会「お笑い江戸名所 ~歌川広景の全貌」を開催している浮世絵専門の太田記念美術館

パクリ疑惑も?正体不明の謎の絵師・歌川広景のユーモア溢れる世界「お笑い江戸名所 - 歌川広景の全貌」

江戸時代後期の浮世絵師 歌川広景(うたがわ・ひろかげ)。歌川広景の素性はほとんど謎に包まれており、今でも不明なことが多い絵師。わかっているのは歌川広重の弟子であったということくらい。そんな、謎…

同美術館で2月3日(金)から開催される展覧会「江戸の絶景~雪月花」もなかなか興味深い内容になっています。

展覧会「江戸の絶景~雪月花」では、江戸時代に人気絵師らが浮世絵に描いた様々な絶景をテーマごとに分けて紹介されます。絶景のテーマは「雪」「月」「花」「山と水辺」「寺社」。風景画浮世絵の代名詞とも言える歌川広重の作品や葛飾北斎、歌川国芳など、現在もなお国内外でとても人気の高い絵師らの作品が展示されます。

全国の絶景スポットを、遥か上空から見下ろすような視点で描いた、絵師の面白い観点が垣間見れる作品なども紹介されます。空想上の視点から描いた作品として有名なのは、歌川広重の名所江戸百景 深川洲崎十万坪(ふかがわすざきじゅうまんつぼ)が挙げられます。

この作品には手前に大きく鷲が描かれ、その鷲の視点から深川を見下ろしています。大胆にレイアウトされた鷲の姿は今見ても新鮮ですよね。当時でも相当なインパクトがあった作品だったのでしょう。

江戸時代、観光旅行は現在のように気軽に行けるものではなかったので、絵師たちが描いた全国の絶景を見ながら空想旅行に浸っていたのかもしれません。

展覧会「江戸の絶景~雪月花」は2017年2月3日(金)~3月26日(日)の期間、東京・太田記念美術館で開催されます。(※前後期で展示替えあり)

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