燕印、象印、桃印…。
どこか懐かしいレトロなパッケージが素敵な、兼松日産農林が製造販売するマッチ。このマッチは業界シェアNo.1をほこります。誰もが一度はこのパッケージを目にしたことがあるでしょう。
しかし、平成29年3月31日をもって兼松日産農林はマッチ製造販売事業から撤退することが発表されました。撤退の理由としては、使い捨てライタ ーや自動点火コンロの普及によってマッチの需要が減少したことと、工場で使用している自動マッチ製造機が老朽化し、今後安定供給が困難になる恐れがあることが挙げられています。
製造工場は明治38年に創業され、以来100年を超える長い間マッチが製造されてきました。兼松日産農林のマッチといえばパッケージは燕印、象印、桃印がすぐに思い出されますが、実はそのほかにも馬首印、筍印、エビ印など色々あったそうです。
ZIPPOのオイルの匂いを好む人がいるのと同様に、マッチを擦った後のあの独特な匂いが好きでマッチを使っていた人もいるでしょう。そんな方々にとっては、シェアNo.1のブランドが撤退というのは実に寂しいですね。ただ、商標は(株)日東社に譲渡し、商標付きマッチは同社が継続販売するとのことです。
兼松日産農林のホームページでは「燐寸倶楽部」なるコンテンツが用意されており、マッチのいろはが学べるページになっていますのでなかなか楽しめます。ちなみにマッチは漢字で「燐寸」って書くの、知ってました?
マッチのレトロパッケージ情報に関しては「マッチの世界」というサイトがかなり面白いです。パッケージのデータベースも用意されているので眺めているだけでも楽しいですよ。
レトロでかわいいっ!明治〜昭和期のマッチ箱デザインが大量に楽しめる「マッチの世界」
現在はなかなか見ることがなくなったマッチ箱。昔はマッチ箱は広告としても利用されていました。日本では明治から国内で製造工場が設立したそうです。広告や商標が描かれた明治〜昭和期のマッチ箱は今見ると…
兼松日産農林株式会社(撤退に関するリリース情報は同社News &Topicsに掲載)
画像出典: PROME-NET