歌川国芳や国貞の作品も!江戸時代の草紙の袋に描かれた作品をまとめた「草紙文様集」がオモシロ〜

増田 吉孝

江戸時代には草紙(草子、双紙)と言われる、庶民向けの大衆文学書が多く発刊されていました。草紙の中には絵草紙と呼ばれる絵が中心の読みものも多く作られていました。草紙に描かれた絵は人気浮世絵師が描いたものも少なくありません。

今回紹介する「草紙文様集」は、江戸時代に発刊された草紙の袋や扉に描かれた図案を木版画で復刻してまとめたものなんです。刊行された時期は大正末期〜昭和初期とみられています。

草紙の袋や扉に描かれた図案だけをまとめて紹介するというのはなかなか面白いですよね。Japaaanで以前紹介した、江戸時代に描かれた浮世絵…の中に描かれた文様をまとめた「浮世絵文様」というのもとても魅力的な文様集でしたが「草紙文様集」もまた「草紙の扉の図案」というピンポイント加減がたまらない。

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草紙文様集に収録されている図案はそれ自体はメインとしての役目ではないため、シンプルな線で描かれておりそこまで凝った作品はないのですが、アート作品として十分楽しめるものになっています。浮世絵作品よりも気軽に描かれた感があってそこがまた面白い。

絵師も歌川国芳や歌川国貞など人気絵師が担当したものも収録されていますので非常に貴重な文様集であるわけです。

「草紙文様集」は古典籍総合データベースでオンラインで確認することができますので、ぜひチェックしてみてください(PDFでの公開もされています)。

草紙文様集: 古典籍総合データベース

参考: 古書日月堂

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