『べらぼう』残りわずか2話!もう一度逢いたい蔦重のソウルメイト瀬川(小芝風花)、涙腺崩壊の名場面10選【前編】

高野えり

大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」も、残りあと2回。スリリングな展開になりましたが、ファンからは「懐かしい顔ぶれが次々!」「べらぼうらしい『おふざけ』が戻った」などの喜びの声が挙がっています。

そんな中、「もう一度逢いたい」と再登場を望む声が多いのが、花魁・瀬川(小芝風花)です。花の井時代から数々の名シーンで視聴者を泣かせ、白無垢の花魁道中では感動を呼び話題となりました。

前回の第46回「曽我祭の変」で、歌麿(染谷将太)が蔦重に「世の中、好かれたくて役立ちたくててめぇを投げ出すやつがいんだよ。そういう尽くし方をしちまう奴がいんだよ!いい加減分かれよ!このべらぼうが!」と啖呵を切ってましたね。

瀬川は、べらぼうの前半において、そういう「そういう尽くし方をしちまう奴」の代表だと思います。

「〜蔦重栄華乃夢噺〜」は、蔦重と瀬川の“夢”から始まりました。蔦重の永遠のソウルメイト・瀬川に「もう一度逢いたい」と願いつつ、SNSでも話題となった心に残る10の名場面を【前編】【後編】に分けて振り返ってみました。

「瀬川になって舞っちゃくんないか」。機転と優しさにキュン

江戸時代中期に実在した名妓、五代目・瀬川。「べらぼう」では蔦重の幼馴染として描かれ、最初の頃は「花の井」と名乗っていました。花魁のときは艶やかな花の井も、蔦重と一緒のときはかけあい漫才のような会話をしていて、“普通の江戸娘”という素顔を見せていましたね。

第2話「吉原細見『嗚呼御江戸』」で、吉原に蔦重が平賀源内(安田顕)を連れてきたときのこと。源内の「ここには瀬川はいないのか…」という呟きから、花魁の瀬川のことを言っているのではなく“亡き恋人で女形役者・瀬川菊之丞(花柳寿楽)に逢いたいのだ”と察知します。

そこで、女形の扮装で源内の座敷に乗り込み「今宵のわっちは「瀬川」でありんす」と名乗ります。そんな彼女に源内は「瀬川になって舞っちゃくんないか」と頼み、花の井は美しい舞を披露します。その姿を眺めながら涙を浮かべる源内。印象的な場面でしたね。

彼女の機転と優しさに感動した源内は、蔦重の仕事を快く引き受けました。花の井が「蔦重へ叶わぬ恋心を抱いている」ことを察知し、彼女の健気な願いに報いたのでしょう。

2ページ目 蔦重のためにひと肌脱ぐ漢前な瀬川

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