幕末の浮世絵師の中でも取り分け人気の高い河鍋暁斎(かわなべきょうさい)。
河鍋暁斎の人気はその画力のみならず彼の男前な生き方も魅力の一つで、幕末〜明治時代の混乱する時代に対する風刺画を描いたり、明治初期には筆禍事件を起こして捕らえられたこともある反骨精神あふれる人物だったようです。
そんな河鍋暁斎の名品やく120点を集めた展覧会「画鬼・暁斎ーKYOSAI」がいよいよ2015年6月27日(土)より開催です。本展覧会は生前 河鍋暁斎に弟子入りしたイギリス人建築家ジョサイア・コンドルの業績や暁斎との師弟愛などにもスポットを当てられています。コンドルと暁斎は非常に親交が深く、明治22年に暁斎がガンで亡くなる際にもコンドルは彼を枕元で看取ったといいます。
河鍋暁斎の人気作品といえば地獄や鬼を描いた狂気あふれる作風が思い浮かびます。"暁斎"という名を"狂斎"としていた時期もありました。本展覧会のタイトルにもあるように自身を「画鬼」と称し、数々の名品を残しています。
今回展示される名品約120点はバラエティ豊かな作品がラインナップされており、可愛らしさや美しさが表現された作品の数々も展示される模様です。また、メトロポリタン美術館が所蔵する暁斎の水墨画が約100年ぶりに里帰りを果たしたり、暁斎がコンドルに贈った貴重な作品も展示されるとのこと。
展覧会「画鬼・暁斎—KYOSAI 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル」は2015年6月27日(土)〜9月6日(日)まで三菱一号館美術館で開催されます。
浮世絵ファン、暁斎ファンにとって魅力的な展覧会であることは間違いありませんが、イラストやアニメのような仕事、アートに携わっている方々にとっても画鬼 暁斎の作品には刺激を受けるところは多いでしょう。