
『べらぼう』で誰袖(福原遥)が持っている”ゴリ押し遺言書”の内容&実在の誰袖が詠んだ恋の狂歌を紹介!
NHK大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」みなさんも楽しんでいますか?
第21回放送「蝦夷桜上野屁音(えぞのさくら、うえののへおと)」では、蔦重こと蔦屋重三郎(横浜流星)が吉原遊廓でも狂歌を流行らせようと、遊女たちに発破をかけていました……。
※第21回放送の解説記事
「べらぼう」サイコパス道廣登場!蝦夷地を巡り誰袖も渦中に…そして屁!屁!屁…6月1日放送のクセ強すぎ笑
幕府再建のため、蝦夷地の上知(あげち。所領召し上げ)を考える田沼意次(渡辺謙)。しかし蝦夷地を統治する松前道廣(えなりかずき)は「白天狗」こと一橋治済(生田斗真)と癒着しているため、一筋縄ではいきませ…
誰袖&大文字屋市兵衛(二代目)の作品
誰袖「出来んした」
蔦重「じゃあ、誰袖花魁」
狂歌よみ 蔦の兄さん 儲かれば
わっちの身請けも 近づきんす
※誰袖
【歌意】狂歌が流行って蔦重が儲かれば、私を身請けしてくれる日が近づきますね。
蔦重に誰袖(福原遥)を身請けするつもりはなく「そりゃ、歌じゃねぇな」とバッサリでした。
しかし二代目•大文字屋市兵衛(伊藤淳史。先代と同一演者)が誰袖に助け舟を出してあげます。
誰が袖の からまる蔦や 商ひの
伸びる葉末に 黄金花咲く※二代目大文字屋市兵衛
【歌意】その蔦は、誰の袖に絡まるのでしょうか。商いの葉が生い茂り、やがては黄金の花が咲き誇ることでしょう。
誰の袖も何も、誰袖花魁を指しているに決まっていますが、ほのめかしつつハッキリは言わない辺りに奥床しさが感じられます。
市兵衛「どうだい?」
誰袖と呼吸ピッタリにドヤ顔を蔦重に向ける様子が、愛らしいやら憎らしいやら。
蔦重「……お上手ですけど、叱らなくていいんですか?」
吉原者と遊女が関係を持つのは御法度(ルール。ここでは厳禁の意)です。しかし誰袖には、亡き先代•大文字屋市兵衛(伊藤淳史)の遺言書がありました。
今回はハッキリと画面に見せてくれたので、その文面を読んでみましょう。