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【史実】北川豊章とは何者?誰袖花魁の未来、将軍家の緊急事態…大河『べらぼう』放送内容の解説と考察

【史実】北川豊章とは何者?誰袖花魁の未来、将軍家の緊急事態…大河『べらぼう』放送内容の解説と考察

各方面に圧力をかけ、蔦屋重三郎(蔦重。横浜流星)の出版を潰そうと企む江戸市中の地本問屋連中。しかし蔦重は機転を利かせ、今週も大逆転を魅せました!

蔦重は江戸市中という枠を飛び出して、地方へ往来物の拡販戦略を展開。往来物の製作には、各分野に精通した人々の協力を仰ぐことで、読者の支持を獲得していったのです。

「書をもって世を耕し、日本をよい国にしていく」かつて自分に耕書堂の号をつけてくれた亡き平賀源内(安田顕)の面影を偲びました。

いっぽう江戸城内では将軍の後継者が見つからない緊急事態が発生。今さら徳川家治(眞島秀和)に子を作れと言われても……頭を抱える田沼意次(渡辺謙)は領国である遠州相良の地を訪れ、こちらも亡き盟友・平賀源内の遺徳を偲びます。

まず民を富ませれば、為政者もおのずと豊かになる。その好循環を実感した意次は、自身の理想を推し進めるべく権力基盤の強化を推し進めるようになりました。我が子・田沼意知(宮尾俊太郎)に迫る危機を省みることもなく……。

そんな中、蔦重は勝川春章(前野朋哉)と礒田湖龍斎(鉄拳)の画風を巧みに描く北川豊章(とよあきら)なる男を見つけました。これはかつて生き別れた唐丸(渡邉斗翔)ではないか?蔦重は期待に胸を躍らせたものと思います。

NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第17回放送「乱れ咲き往来の桜」今週も振り返ってまいりましょう。

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蔦重と田沼が偲ぶ平賀源内の面影

孤独と狂気の末に濡れ衣を着せられ、非業の末路をたどった平賀源内。エレキテルの失敗をとって人々から「イカサマ師」などと蔑まれていましたが、彼はプラスの遺産も多く残していました。

その一つが蔦重へ贈った耕書堂の号であり、いま一つが田沼に献じた領国経営の施策です。

どちらにも共通するのは「民を富ませ、公益を追求すること」。広い視野をもって日本をよりよい国とするために、学問と政治の重要性が伝えられました。

こと蔦重にとっては今回の販路拡大戦略が、江戸の市中と吉原で権益を争っていた狭い視点を脱し、日本全国への雄飛するキッカケとなっています。

生前こと晩年は評価の低い平賀源内ですが、もう少し長生きできていれば、大逆転の恩恵を享受できたかも知れませんね。

2ページ目 緊急事態!御三家&御三卿に男児なし?

 

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