
またしても幼馴染に助けられ…【大河ドラマべらぼう】2月16日放送のロングレビュー&解説!
従来の「倍」売れる吉原細見を作れば、地本問屋の仲間に入れてもらえる……そう意気込んで吉原細見の刷新に取り組む蔦屋重三郎(横浜流星)。
吉原の未来を、よそ者に任せる訳にはいかない。そんな忘八の心意気に応えようと、花の井(小芝風花)は不吉とされた名跡「瀬川」の五代目継承を決意しました。
第2回放送「吉原細見『嗚呼御江戸』」で、亡き二代目瀬川菊之丞を偲ばせた描写の伏線を回収しています。
又しても幼馴染に助けられた蔦重ですが、吉原の未来を切り開くため、これからも力を合わせていくのでしょう。
それではNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第7回放送「好機到来『籬(まがき)の花』」今週も気になるトピックを振り返ってまいります。
※合わせて読みたい記事
大河『べらぼう』実在した花魁「花の井」が五代目「瀬川」を襲名!美しく男前…その魅力に迫る【前編】
吉原細見『籬の花』は倍売れる?
吉原細見の販売量を倍に増やすため、定価の半額で売ることを考えた蔦重。定価の半額で売るためには、コストを半分にしなければなりません。
コストを半分にするためにページ数を大きく減らせばいいのですが、それで内容が薄くなっては売れないでしょう。
だから蔦重はレイアウトを工夫して、少ないページに吉原遊廓の情報をぎっしり詰め込みました。
そればかりではありません。これまで吉原細見に載せていなかったような裏通りの切見世(きりみせ。零細遊廓)まで、これでもかと盛り込みます。
劇中で河岸(かし)と言っていた場末の区域ですね。吉原細見を半額で買う(定価では買わない)ような客層の経済力でも吉原遊廓を楽しめるよう、購買意欲を掻き立てました。
かくして完成した吉原細見『籬の花(まがきのはな)』。名前の由来はお察し通り、格子の向こうに咲き誇る遊女たちの姿を描いたのでしょう。
価格は従来の48文から24文にしました。1文の価値を仮に20円とした場合、960円から480円に大幅値下げ。現代なら札1枚からワンコイン。そう考えるとなかなかのインパクトです。
こうした成果の裏にはみんなの努力があり、力を合わせて本を作り上げる光景は、いつ見ても創作の喜びを感じさせます
果たして吉原細見『籬の花』は、今の「倍」売れるのでしょうか?