斎藤一とは別人!幕末期、なんと56歳で新撰組に入隊した僧侶・斎藤一諾斎の生涯をたどる
斎藤一(さいとう はじめ)と言えば、幕末京都を闊歩した新撰組の三番隊長。
戊辰戦争においては新撰組の崩壊後も新政府軍と戦い続け、明治の世を生き延びています。
そんな新撰組隊士の中に、斎藤一諾斎(さいとう いちだくさい)という似た名前の人物がいました。
どうやら斎藤一とは別人物のようですが、果たしてどんな生涯をたどったのでしょうか。
今回はこの斎藤一諾斎について調べてみたので、紹介したいと思います。
僧侶として住職を歴任
斎藤一諾斎は江戸時代末期の文化10年(1813年)、幕臣の子として江戸で生まれました。諱を秀全(ひでたけ、読みは諸説あり)と言います。
※以下「一諾斎」で統一。
長男ではなく、また養子先もなかったため、文化15年(1818年)に浅草今戸の潮江院で出家。まだ6歳という幼さでした。
仏道に帰依してからは修行を重ね、駒込吉祥寺・今戸潮江院・今戸慶養寺の住職を歴任します。
さらには国境をまたいで甲斐国山梨郡の東地院・同国都留郡の全福寺でも住職を務めました。住職にも転勤があるのですね。