富山県南砺市に拠点を置く日本工芸の雄「井波彫刻」が、なんとギターのデザインをしていました!しかもそれがあまりにもカッコイイんです。井波彫刻は18世紀半ば頃の江戸時代に、京都本願寺の御用彫刻師・前川三四郎が地元の大工に技術を教えたことが始まりで、現在は国の伝統的工芸品に指定されています。主に楠(くすのき)や欅(けやき)などの天然木を材料として、欄干をはじめ衝立(ついたて)や獅子頭、天神像などの造形を仕上げてきました。有名なところでは東京築地本願寺や日光東照宮の彫刻も手掛けています。
そんな200年以上にわたって培ってきた技術のひとつとして生み出されたエレキギターのデザインとはいかなるものか。それがこちらです。
その名も「獅子ギター」。ドッシリ感がハンパじゃないですね。力強さが伝わってきます。価格は44万円(税込)で完全受注生産。そう、このギターは購入が可能なのです。
受注からの製作期間は5〜6カ月ほど。富山県の伝統工芸品である高岡漆器の本漆と金箔を、職人さんが丁寧に施します。
なんだか本当に魂が宿りそうです。ではここから一気にもっと強烈なギターをご紹介しましょう。
こちらは「水月」。空気感のあるスマートなデザイン。価格は100万円!
こちらはベースの「Bird」。持った瞬間に飛び上がれそうなフォルムです。価格は150万円!!
そして究極系ともいえるこちら「龍剣〜Dragon Sword〜」。剣を象ったボディに絡みつくようにデザインされた龍。井波の真髄と言えるデザインです。価格は195万円!!!
というわけで一番安くて44万円・・・さすがです。全国各地の寺社仏閣を手掛けてきた伝統彫刻の粋によるギターデザイン。これは唯一無二と言えるでしょう。創始の地である南砺市には井波彫刻総合会館があり、数々の代表作と共にこれらのギターも展示されているので、一見の価値ありです。