伊藤若冲が描いた「象」といえば…、そう樹花鳥獣図屏風で描かれた白象ですよね。
いろいろな動物たちがひしめき合うこの作品は江戸時代に描かれた作品としては異色の作品と言えるでしょうね。
そして今回紹介する若冲が描いた象とはこの樹花鳥獣図屏風ではありません。象と鯨図屏風というものになります。その作品がこちら。
これはかわいい水墨画♪ のんびりあくびをしながら何を思っているのでしょう。立派な牙を持っているのにこのユルさ。ぽわんとした大きな耳に目尻の下がった細い目。とっても印象的なゾウさんですよね。
キャラがすごく立っているので現代の漫画やアニメ、イラストに通じる作風を持っているところが愛らしく感じられる一つの理由なのかもしれません。それにしてもかわいい。
この作品は鯨の絵とセットになっている作品で、鯨の絵がこちら。
鯨が端に描かれた構図は若冲の特色が出ているのではないでしょうか。海の大物と陸の大物を一つの作品に描くあたり、なかなかユニークな作品と言えますね。
この象と鯨図屏風は実は発見ホヤホヤなんです。なんと発見されたのは2008年とたった6年前。若冲のこんなにもユニークな作品が6年前まで知られていなかったんです。
まだまだこれからも、こうこういったユニークな作品がある日突然発見されるというニュースは出てくるのでしょうね。とっても楽しみ。