天正十年(1582 年)の創業以来、伝統的工芸品「甲州印伝」を製造販売する「印傳屋」から、アメリカのポップアーティスト「キース・ヘリング」のアートを再現した印伝が登場。
世界的に有名なアーティスト、フィルムメーカー、パフォーマー、ミュージシャンの一人・キース・ヘリング(1958-1990)。彼の作品は誰しもが一度は目にしたことがあるでしょう。
今回のコラボレーション印伝では、「甲州印伝」の漆付けと更紗の伝統技で、いかにキース・ヘリングのアートを再現し、アートから発する力を感じられるよう仕上げていくか。その実現のために、これまでの印伝にはなかったヴィヴィッドな色彩表現と、アートのタッチを忠実に表現する方法を試行錯誤。
着想より一年を経て「甲州印伝」とキース・ヘリング作品とのコラボレーションシリーズが完成。
シリーズは2種類。いずれもキース・ヘリングのアイコニックなアートをモチーフとし、受け継がれる漆付けと更紗の技法によってこれまでにないポップな印伝に仕上げられています。
第1弾〈INDEN-YA “Keith Haring collection vol.1” 〉
キース・ヘリングの象徴的なアートのひとつ “barking dog” で構成。アウトラインを漆付けで描き、その中に鮮やかなレモンイエローの更紗を施したものと織り交ぜています。さらに地の鹿革の色合いをロイヤルブルーにすることで発色を強調。
これまでの色彩表現の概念から脱し、かつてないヴィヴィッドな世界を目指したことで、キース・ヘリングのアートが発する活力を感じられる印伝に仕上がっています
第2弾〈INDEN-YA “Keith Haring collection vol.2” 〉
ニューヨークの地下鉄駅構内でチョークを手にアーティスト活動を始めたキース・ヘリング。その原点が感じられるよう、黒の鹿革にそれぞれのアイコンのアウトラインを白の更紗で忠実に再現。
また、艶やかに多様な表情をみせる白漆でところどころにアクセントを加え、エネルギーに満ち溢れたキース・ヘリングの世界を感じられる印伝が誕生。
鹿革は人肌に最も近いとされ、使い込むほど手になじむやわらかな素材。そこに模様を描く漆は、時がたつほど色艶が冴え、光沢に深みが増すものです。今回、「甲州印伝」の技で表現した世界初のキース・ヘリングアート。
漆の艶やかな盛り上がりや、更紗と漆の取り合わせによる豊かな表情など、印伝ならではの味わいを感じてみてはいかがでしょうか。