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京都駅へ戻る前に、レトロ銭湯で蛍の灯りを眺める

京都駅へ戻る前に、レトロ銭湯で蛍の灯りを眺める

京都駅・新幹線ホームのある八条口の南側は、案外と下町情緒が残っているエリアです。東側には超庶民的なお好み焼き屋が林立してたり、西側には東寺を中心としてナチュラルレトロな家並が残ってたり。で、その西側のレトロな街中で、京都随一のレトロ銭湯として名を馳せているのが、日の出湯です。

大通りに面することなく、細い路地を入らなければ到達できないアクセス性からして、もうリビングレジェンドの域。民家の間をすり抜けて辿り着けば、目の前に現れるのは昭和の動態保存。昭和3年築、現存する京都の戦前築木造銭湯の中では最大規模のその姿は、問答無用の渋さと迫力を誇ってます。しかし日の出湯の本領は、外観ではなくあくまで中身。特に玄関から脱衣場にかけての渋さは、凄まじいものがあります。土間&木製の靴箱、やはり木製のロッカー、格天井、坪庭、体重計、そしてもちろん京都銭湯名物の藤籠。渋過ぎです。


そして、ただただ古いだけでなく、現役銭湯としてもしっかり稼動してるところが、日の出湯の凄いところ。きれいに改装された浴室は、高い実用性を確保。マニアだけでなく、普通に風呂に入りに来る地元の人たちから普通に愛されてる銭湯なのです。

そんな日の出湯は、毎年6月上旬に「蛍の夕べ」なる催しを行っています。脱衣場の奥の坪庭に、蛍の入った箱を設置、暗幕の中へもぐりこんで小さな灯りを見るというもの。実にささやかなイベントではありますが、そのささやかさが銭湯そのもののレトロさと相まって、実に風流な雰囲気を醸し出してます。昭和を体感し、蛍の灯りも眺め、ひとっ風呂浴びてさっぱりしてから、帰る。6月上旬に京都を訪れることがあれば、新幹線に乗る前に日の出湯へ寄ってみるのはいかがでしょうか。

日の出湯、レトロなお風呂屋さん

 

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