七草といえば七草粥。
そして七草粥といえば1月7日に食べるもの、ですよね。
でも実は、七草粥の表記は本来であれば「七種」であり、「七草」と表記すると本来は「秋の七草」のことを指していたのだそうです。

そう、実は春だけではなく秋にも七草が存在するんです。

では、秋にもやはりお粥を作ってそれを食べるのか？というと、それはNOです。
秋の七草ではお粥を作りません。

秋の七草は、
・女郎花（おみなえし）
・尾花（おばな・ススキのこと）
・桔梗
・撫子
・藤袴
・葛
・萩
の7つの植物のことを差します。

このラインナップ、どう考えても食べるものではなさそうです。

ではなぜこの7つの植物を秋の七草と呼んで特別に扱うようになったのかというと、それは万葉集で山上憶良が詠んだ次の2首の歌がもとになっています。

「秋の野に　咲きたる花を　指折り　かき数ふれば　七種（ななくさ）の花」
「萩の花　尾花　葛花　なでしこの花　おみなへし　また藤袴　朝貌の花」

 

 

つまり、これら秋の七草は食べる目的ではなく愛でて秋を感じる目的で選ばれているもの、というわけです。

どうせなら今年の秋は秋の七草を覚えて、散歩がてらにその咲いている様子を探してみてはいかがでしょうか？

秋の七草の覚え方は「おすきなふくは」
おみなえし
すすき
ききょう
なでしこ
ふじばかま
くず
はぎ

食欲の秋だけでなく、ちょっと風流な秋の時間を過ごすことができそうです。