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発端はちょっと恥ずかしいお話?太宰治の名作「走れメロス」の元ネタと発端とは?

発端はちょっと恥ずかしいお話?太宰治の名作「走れメロス」の元ネタと発端とは?

発端は…ちょっと恥ずかしいお話だった?走れ太宰!!

『走れメロス』の元ネタは古代ギリシャから近世ドイツを経て我が国に伝わった、壮大なるストーリーでしたが、発端は“ひどく赤面し”てしまうようなものでした。

太宰が熱海に宿屋に入り浸って帰ってこないのを心配した奥さんは、夫の友人である檀一雄さんに宿賃と交通費を託し、様子を見て欲しいと頼みます。が、様々な伝説を生んだ太宰が素直に帰宅するはずがなく、檀さんを引きとめて豪遊し、奥さんからのお金も使ってしまったのです。

流石に困った太宰は、檀さんに宿賃のメドがつくまで人質になって欲しいと頼んで旅館に残し、東京の恩師・井伏鱒二氏の所へ行きます。メロスの身代わりになって人質になったセリヌンティウスを思わせるエピソードですね。
しかし、数日経っても太宰が帰らないので、井伏氏の家に檀さんが行くと、何と二人は将棋に興じているのでした。檀さんは怒りそうになりますが、
『待つ身が辛いかね。待たせる身が辛いかね』
と言う拍子抜けする返事が太宰から帰って来ました。太宰は、先生に借金するタイミングがつかめなかったのです。

このエピソードは後に『走れメロス』が発表された時、檀さんが体験談として“その重要な心情の発展になっていはしないか”と考えたと書き残したものですが、随分と呑気なメロスもいたものですね。

3ページ目 作者死すとも物語は死なず!メロスの物語は今もなお走り続ける

 

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