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今さら人に聞けない?神社とお寺の参拝の作法の違いとその理由とは?

今さら人に聞けない?神社とお寺の参拝の作法の違いとその理由とは?

作法が異なるのはなぜ?

神社とお寺の参拝作法で最も異なるポイントは「柏手を打つか打たないか」です。なぜ、このような違いが存在するのでしょうか。

神社の場合は、中国の史書として有名な「魏志倭人伝」にある「倭人の貴人に対する風習」が参考になります。

それによると日本の昔の人達は、貴人に対して「最も敬意を表す作法」として両手を打ち、ひざまづいて拝礼をしていたとのことです。そこから、神様を祀っている神社でも神様に敬意を表すために同じように柏手を打ち、それが現代まで受け継がれ、続いてきていることが伺えます。

 

一方、お寺の場合も同じように両手を合わせますが、柏手は打ちません。

仏教の発祥の地であるインドでは「右手が清らかな手、左手が不浄な手」とされているのは、よく知られていますよね。仏様の前でこの2つの手を合わせるということは、「仏の象徴である清浄な右手」と、「人間を表す不浄な左手」を合わせるということで、「仏様と一体になる」という意味があるのです。

また、合掌した手で暴力的な振る舞いはできないことから「相手に対して暴力的な意思はありません」という意思を表す動作でもあります。お坊さんは挨拶をする時にも、相手に対して合掌して一礼しますが、それにはこういう意味が込められていたのです。

某TVのCMで「おててのしわとしわを合わせて幸せ。な~む~」というのがありましたが、これは非常に的を得たキャッチフレーズですね。

いかがでしたでしょうか?神社とお寺の参拝の作法を間違えてしまうと、神様や仏様がびっくりしてしまいます。寺社巡りを心おきなく楽しむために、それぞれの正しい参拝方法を確認しておきましょう。

 

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