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江戸時代アニマル事情(1)皇室も夢中になった江戸時代の珍獣ブーム

江戸時代アニマル事情(1)皇室も夢中になった江戸時代の珍獣ブーム

皇室も夢中になった、江戸期のゾウフィーバー

日本に来たゾウの中でも有名なのが、享保13年(1728)6月7日に広南(ベトナム)から渡来した雄と雌のゾウです。このゾウは8代将軍・徳川吉宗が、中国の貿易商に発注して日本まで招いたもの。海外の文物への関心が深かった吉宗ならではと言えるプロジェクトでした。

海をわたってきた2頭のゾウは長崎に到着しましたが、雌ゾウは上陸3ヶ月後に死んでしまい、今のような繁殖はできませんでした。残った雄ゾウはベトナム人の調教師と中国人の通訳に伴われ、長崎から陸路で江戸に向かいました。

道中の京都では、御所で中御門天皇と霊元上皇に謁見することとなりましたが、官位がないと御所に入れないため、「従四位広南白象」の称号を賜ります。

美術品か書物でしかお目にかかれなかったゾウが、目の前で膝を折って拝礼する姿を見た中御門天皇は、「時しあれは 人の国なるけたものも けふ九重に みるがうれしさ」と言う御製で感銘を表しました。

雄ゾウが与えられた従四位は譜代大名や十万石以上の外様大名クラスが拝命する官位でした。しかも、時の陛下から拝礼の様子を称える歌までも頂くと言う栄誉を受けたこのゾウは、陸路で江戸への道を歩んで行きます。この続きは、次項で紹介していきます。

江戸時代アニマル事情

 

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