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村上隆の五百羅漢図フォトレビュー!村上隆の「今」がここにある、日本初公開作品も満載

村上隆の五百羅漢図フォトレビュー!村上隆の「今」がここにある、日本初公開作品も満載

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2015/11/05

自画像から始まり自画像で終わる村上隆の集大成

「村上隆の五百羅漢図展」は、村上氏の自画像から始まります。「上手く綺麗に絵を描かなければならない」という固定観念から村上氏が解放されていく過程を、抽象化していく自画像で表している「円相」シリーズ。

展示の最後も、《馬鹿》というタイトルの自画像です。小さな文字でびっしり書き込まれた愚痴。その中に「馬鹿」の文字が浮かび上がっています。

村上氏は、日本美術のねじれた歴史に意識的で、それを変えるべく日々後進の育成にも尽力しています。その集大成ともいうべき作品群がズラッと並びます。実験的な彫刻作品や仏教的モチーフの来迎図、抽象画、ドクロ、「ゲロタン」など、たくさんの見どころがあります。

熱気に包まれた記者会見で語られる《五百羅漢図》誕生秘話

10月30日のプレス内覧会では、村上隆氏も登壇しての記者会見が行われました。大勢の記者たちが見守る中、森美術館館長の南條史生氏、ゲスト・キュレーターの三木あき子氏、特別企画協力の辻惟雄氏、そして村上隆氏が挨拶。

村上氏が「師」と仰ぐ辻氏と村上氏とのやり取りの中で、《五百羅漢図》誕生の背景が語られました。「ニッポン絵合わせ」の連載があったこと、カタールで展示できる機会を得たこと、更には東日本大震災を経て「宗教の原初的な発生」を実感したこと。これらが重なり、村上氏は《五百羅漢図》を本格的に手掛けることとなりました。完成した《五百羅漢図》が日本初公開となる「村上隆の五百羅漢図展」開催に当たって、村上氏は「楽しく見ていただければと思います」と挨拶しました。

「村上隆の五百羅漢図展」は、様々な仕掛けがあちこちにあります。足を運ぶたびに新たな発見を楽しめる展覧会です。村上隆氏とともに現代アートの世界を歩いてみてはいかがでしょうか。

「村上隆の五百羅漢図展」開催概要

  • 会期: 2015年10月31日(土)-2016年3月6日(日)
  • 会場: 森美術館(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階)
  • 時間: 10:00-22:00(火曜は10:00-17:00)
  • 入館料: 一般1,600円 / 学生(高校・大学生)1,100円 / 子供(4歳~中学生)600円
  • 公式HP:「村上隆の五百羅漢図展」
 

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