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清水の舞台で繰り広げられる、念仏エンターテイメント。清水寺・盂蘭盆会の六斎念仏

清水の舞台で繰り広げられる、念仏エンターテイメント。清水寺・盂蘭盆会の六斎念仏

「清水の舞台から飛び降りる」という慣用句は、単なる慣用句ではありません。高さ13メートルに及ぶ、清水寺の舞台。ここから本当に飛び降りた人は、結構、います。江戸期を通して、実に200人以上が飛び降りたそうです。あんまり飛び降り過ぎるので、明治の初頭には舞台に飛び降り防止柵が設けられたとか。

「清水の舞台から飛び降りる」が単なる慣用句ではないのと同様に、「清水の舞台」もまた、単なる慣用句ではありません。連日、観光客と修学旅行生で芋洗いの混雑となる、清水寺・本堂のせり出したところ。ここは文字通り、舞台です。元来ここは、本尊の観音様、あるいは山の向こうの神様に向けて、芸能を奉納するためのステージでした。

もちろん現在でも、ここは「舞台」として活用されてます。ワダエミのデザインによる巨大な龍と無国籍な衣装が、舞台から清水坂をのたくりまわる「青龍会」なんかが、春は人気。そして夏に是非観ていただきたいのが、盂蘭盆会に奉納される「六斎念仏」です。


「六斎念仏」と言っても、お念仏を唱えるわけではありません。いや、元々は「六斎日に念仏を唱える」という信仰行事でしたが、京都の「六斎念仏」は時代を経る中で何故か極端なまでに、芸能化。都市近郊の農村では特にその傾向が強く、農作業が暇になる夏季にはこぞって若衆が芸能の練習と披露に精を出すようになりました。

現在でも京都市内に点在する多くの六斎念仏保存会が、お盆を中心にあちこちの寺社で公演を行います。中堂寺六斎念仏が「清水の舞台」で行なう盂蘭盆会奉納公演は、その中でも特にインパクトの強いものといえるでしょう。


太鼓や鉦によるお囃子がジャンジャカ鳴り響くなか、能や狂言のエッセンスを取り込んだ演目を、舞台狭しと連発。果ては、獅子舞が碁盤上で逆立ちを決め、毒蜘蛛が糸を吐くという、一大エンターテイメントが展開されます。中でも、牛若丸と弁慶の対決を描いた「橋弁慶」は、この舞台上で本当に二人の決戦が行なわれたという説もあるくらいなので、実に盛り上がります。

ちなみに、清水寺の盂蘭盆会では、本来の念仏の形式を残した「念仏六斎」の奉納も行なわれます。「どう違うねんっ」と思われる方は、是非ご自身の眼でご確認ください。

中堂寺六斎会 – 公式

清水寺 – 公式

 

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