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松に鶴、梅に鶯・・分かるあなたは流石です、庶民の粋な遊び。

松に鶴、梅に鶯・・分かるあなたは流石です、庶民の粋な遊び。

12ヶ月の鮮やかな花鳥風月を絵柄にした、ひとつひとつ個性ある札でちょんちょん遊ぶ花札。
何だか怪しい香り漂う感じではありますが庶民の遊びとして、家族で友達同士で長く親しまれてきました。

花札は「花かるた」とも呼ばれますが、もともと「かるた」という言葉の語源はポルトガル語でカードゲームを示す「carta」であり、その起源は安土桃山時代に宣教師達が持ち込んだとされるカードゲームだとされています。
渡来したカードゲーム自体が禁止されると、法の目をくぐるように庶民の中で図案や構成を変えたものが作られるようになり、花札もそういった経緯で生まれたと考えられています。

花札はご存知の通り12の図柄が4枚ずつの計48枚から成ります。
一方持ち込まれた当時のポルトガルトランプは1から9+従者、騎士、王の4の図柄で12枚ずつであったと言われています。参考までにその子孫であるポピュラーなトランプは4つの図柄が13枚ずつ+ジョーカーの53枚。
図柄と枚数を入替え違うものとして禁止令を逃れるために手を替え品を替え?発展してきた経緯が見て取れますね。

考案された当初は教育用に用いられた和歌カルタの図案をモチーフにしていたようですが、現代の私たちが見るとどれも華やかでセンスフルな札達ばかりです。

1月:松に鶴
2月:梅に鶯
3月:桜に幕
4月:藤にほととぎす
5月:菖蒲にハツ橋
6月:牡丹に蝶
7月:萩に猪
8月:ススキに月・雁
9月:菊に盃
10月:紅葉に鹿
11月:雨に柳、小野道風
12月:桐に鳳凰

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右から1月、最後に左、12月キリ。

 

1月から10月まではその季節季節に合った花、植物、動物が描かれていますが、11月、12月の図柄が描かれた理由は今も推測の域を出ていません。
12月は本当に洒落の域ですが、12ヶ月の最後、「キリ」=「桐」、ということで突如桐の図柄が出てくるのでは、と言われています(「キリ」という言葉の語源を調べるだけでもさらに諸説あり楽しめると思います)。
11月がさらにミステリーで、雨と言えば皆さん思い付くように春から夏の間にかけての梅雨の時期でしょう。柳も図柄のように青々としている季節は春ですよね。雨と11月を結びつけるものとしては、「時雨」が11月の季語だということが挙げられそこから来ているのでは・・?などとも言われています。

こいこいや花合わせ等、ゲームとしても楽しめますが、その歴史を紐解きひとつひとつの図柄をじっくりと眺め、当時の方々がゲームに興じていた姿に思いを馳せるのも楽しいかも知れませんね。

 

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