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まさに江戸時代のマンガ!浮世絵「化物忠臣蔵」がユーモアあり毒ありでオモシロ!

まさに江戸時代のマンガ!浮世絵「化物忠臣蔵」がユーモアあり毒ありでオモシロ!

歌舞伎、浄瑠璃などの伝統芸能の演目として、そして時代劇としても人気の高い「忠臣蔵(仮名手本忠臣蔵)」。元禄赤穂事件を題材とした忠臣蔵は時代劇や伝統芸能を見ない方でもあらすじは知っているでしょう。

竹田出雲、三好松洛、並木千柳という3人の作者により作られた仮名手本忠臣蔵は、寛延元年(1748年)8月14日に人形浄瑠璃の演目として上演されました。歌舞伎の演目として知られていますが実は人形浄瑠璃のために書かれたものだったんですね。

当時から人気の高かった物語なだけに忠臣蔵を題材にした浮世絵は庶民にとっても大変人気が高かったことでしょう。そして今回紹介するのは歌川国芳による「化物忠臣蔵」

そう、忠臣蔵を化物・妖怪が演じているという設定の浮世絵作品。多種多様な化物・妖怪が忠臣蔵の全11段を演じている姿が国芳によって描かれました。この化物忠臣蔵が実に味わい深い作品に仕上がっていて素晴らしいのです。国芳らしいユーモア溢れるテイストで、滑稽で面白く毒もある。

目玉は飛び出ちゃってどの化物も自由すぎるポージングで躍動感にあふれています。歌川国芳自身、この作品を描いている時はかなりテンションアゲアゲで楽しんで書いていたんだろうな…というのが伝わってくるようです。

ストーリー性のある題材に実にコミカルな表情の化物が溢れているため、まるで現代の漫画・コミック本を見ているかのようです。この作品を見ていると江戸時代も現在も日本人の根本的な感性は大きくは変わっていないのでは?なんて感じるのです。

それでは歌川国芳による化物忠臣蔵の全11段をどうぞ。

画像提供元: Kuniyoshi Project

 

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