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水沢うどんから紐解く、日本三大◯◯のルーツ

水沢うどんから紐解く、日本三大◯◯のルーツ

日本人は三大◯◯という格付けが非常に好きらしく、日本三景、三大秘境、三大中華街、三大名水、三大夜景、三名城・・等キリがありません。
その中でもかなりマイナーな「日本三大うどん」。
誰が決めたのかも分からないので、地域、時代によって違いもありますが現在のところ

—言わずと知れたうどん県こと香川の「讃岐うどん」
—東北に行ったらこれ!秋田の「稲庭うどん」
—その歴史を紐解くと二つのメジャーどころにも負けない、群馬の「水沢うどん」

この三つが一般的なようです。他にはお伊勢さんの「伊勢うどん」や長崎の「五島うどん」、そして富山の「氷見うどん」が凌ぎを削っています。
参考までに、稲庭は乾式など、土地独特の材料から来る違いだけでなく、その製法も少しずつ異なります。

さて、中でもちょっぴりマイナーな水沢うどん、なぜ「三大・・」に選ばれているのでしょうか?うどんに限らず、「三大◯◯」では他のものにも言えることですが、誰が選んだということが無く人伝いに成立してきたものが殆どのため、

「それ(三大◯◯)を聞いた人がなんとなく納得できる」
「現在に限らず、過去にも遡りコンセンサスが取れる」

という不思議な共通点があるように思います。
現在は少々マイナーな「水沢うどん」ですが、「それを聞いた人が納得できる」、江戸時代、幕府の御用達となるものは関東一円から選ばれる名産品が多く、水沢うどんもその一つであったと考えられます。「過去に遡りコンセンサスを取れる」、他と比較しても引けを取らない歴史ある存在であったと思われます。

水沢うどんは江戸時代初頭、上州地方にある水澤観音の参拝客用向けに作られその歴史を刻んできたようです。坂東三十三カ所にも数えられ多くの参拝客が訪れていた状況の中で技が磨かれ人々の耳に届くことになり、「やっぱりうどんと言えば水沢だろう」「うんうん」というコンセンサスが得られて現在に至るのでしょう。

 

日本三大◯◯、これが何で入っているの?と思ったものは、少し調べてみるとあなたが思っている以上に歴史ある洗練された一品かも知れません。

 

 

 

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